現代の日本人は栄養不足!先人たちの知恵「まごわやさしい」を活用して楽しく健康に過ごそう

食事は、毎日の身体や体調を整える上で欠かせないもの。人の身体は外から入れる栄養素で作られると考えたとき、一日三回とる食事は、その人の身体を作っていると言っても過言ではありません。

そこで今回は健康な食事について考えるきっかけになった出来事と、実際に気を付けていることを紹介いたします。

日本人の食生活は栄養過多ではなかった?栄養不足成分の多さに驚き

5年ごとに厚生労働省から発表される栄養摂取基準より、基準に対して不足している栄養素を確認したところ、予想以上に多くの栄養素が不足していることが明らかとなりました。
食生活が洋食化していることで、栄養過多になっている脂質などはよく知られていますが、不足している成分の多さに驚いたのをきっかけに、私自身はもちろん、家族の食生活を見直すきっかけとなりました。

参照

特に、40%以上不足する可能性のあるものに関しては、特に普段から意識する必要があると感じ、食物繊維、ビタミンA、ビタミンD、カルシウム、鉄分をしっかり摂れるものは何かを調べて日常的に摂取するようにしています。
コロナ禍で家庭での食事が増えていると思いますので、摂取基準に対して大幅に不足している栄養素は特に意識していくと改善されるのではないでしょうか。

大切なのは昔ながらの「あの言葉」だった!

日本人に不足しがちな栄養素をピックアップしたときに、どんな食材が適しているかを調べたところ、ある言葉に行きつきました。
それは、昔から言われている「まごわやさしい」です。

ま:豆(大豆、インゲン豆など)
ご:ゴマ
わ:わかめをはじめとする海藻類(昆布、ひじきなど)
や:野菜(緑黄色野菜、淡色野菜)
さ:魚をはじめとする魚介類
し:しいたけをはじめとするきのこ類
い:いも(じゃがいも、さつまいもなど)

ま:豆は炭水化物を多くものと脂質を多く含むものがありますが、そのどちらもタンパク質を20%程度含むため、良質なたんぱく源として重宝しています。
炭水化物を多く含むいんげん豆、えんどう、ひよこ豆、れんず豆は脂質が控えめなので、ダイエットにも重宝するのでオススメです。
また、豆にはミネラル類も豊富に配合されているため、不足しがちなカルシウム、カリウム、鉄、亜鉛などを摂ることが可能です。
ひよこ豆、れんず豆は乾燥タイプを使用してもいいですが、今は茹でたものも発売されていますので、気軽に使いやすくなっているのと、和食、中華、イタリアンなど幅広く活用しています。

ご:ゴマは、半分が脂質で構成されていますが、そのほとんどが不飽和脂肪酸と呼ばれる体にとって良い油です。また、特徴としてはビタミンEやアミノ酸を豊富に含んでいることが挙げられます。

わ:わかめをはじめとする海藻類は、ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含むことはもちろん、不足しがちな鉄分やカルシウムも豊富です。

や:野菜には、緑黄色野菜と根菜、淡色野菜があり、それぞれ特徴が異なりますが、いずれも必要な栄養素がしっかりと含まれています。ビタミンAやビタミンD、鉄分など日本人に不足しがちな栄養素が多く含まれるのは緑黄色野菜ですが、あまりこだわりすぎず、数多くの種類の野菜をたっぷりと摂ることがオススメです。

さ:魚は栄養素がたっぷりと含まれています。不足しているわけではありませんが、有名なのはDHAやEPAをはじめ不飽和脂肪酸が多く含まれること、不足しがちなカルシウム、アミノ酸、ビタミンを豊富に含みます。

し:しいたけをはじめとするきのこ類は、その約9割が水分で脂質が0に近く、とても低カロリーとなっています。食べ応えもあるため、ダイエットに最適な食材ですが、実は栄養素もしっかりあります。食物繊維、ビタミン、ミネラルも豊富で、アミノ酸も含みます。食物繊維の中でも、βグルカンと呼ばれる免疫を高める効果が期待される成分を多く含むため、意識して摂取したい食材です。

い:芋には様々な種類がありますが、それぞれに豊富な栄養素が異なるため、色々な芋を摂るよう心がけましょう。例えばジャガイモは主にでんぷん(炭水化物)で構成されていますが、ビタミンCやB1が豊富です。里芋は食物繊維が豊富で便秘予防、コレステロール値を抑える効果が期待できます。

昔から言われている「まごわやさしい」は、今の日本人に必要な栄養素をたっぷり含んでいることがわかり、毎日の食卓でも意識するようにしています。

「まごわやさしい」の実践と毎日のオススメ習慣

では、毎日子育てや仕事に忙しい中で、どのように「まごわやさしい」を実践しているかというと、作り置きです。
週末に1度、野菜のおかずを中心に作り置きをしておくことで、そのときにしっかりと「まごわやさしい」を意識することができます。毎日忙しい中、一から献立を作るとつらくなり続かなかった経験から始めた習慣です。
一例をご紹介しますが、やることは簡単。「まごわやさしい」をいかに多く盛り込めるかを考えて献立を立て、作る/下ごしらえをするだけ。ぜひ取り入れてみてください。

ただし、私自身は、女性に特に不足しやすい鉄分は野菜や肉だけでは補いきれないと感じることが多いため、補助食品を活用しています。このように、どうしても補いきれないものは、がむしゃらに食からでないと、と追い込みすぎずうまく補助食品も活用することで楽しみながら健康になれると考えています。

「まごわやさしい」で健康的な食生活を

今の日本人に不足している栄養素は「まごわやさしい」でフォローできます。
先人の知恵をうまく活用しながら、保存食が作りやすくなった現代の生活を最大限活用し、忙しい日々でも無理なく自分のペースで続けられる習慣を始めてみませんか。
何が何でも食事から…とかたく考えすぎず、時にはうまく補助食品も活用していけると毎日楽しく過ごせるかと思いますので、ぜひ柔軟な思考と発想で健康的な日々を過ごしましょう!