【アレルギーを食生活から考える】グルテンアレルギーと小麦アレルギーの違いは?

グルテンフリーが健康に良いという情報を様々なところで見かけるようになりましたよね。
美容や健康にいいと実践している方の声から聞くことはありますが、グルテンはアレルギーとはどのような関係があるのでしょうか?また、小麦アレルギーとグルテンアレルギーの違いは何なのか?など疑問に思うことはたくさんありますよね。

原因や特徴をより深く理解することで、今後の食生活を考える道しるべになります。
そこで今回はグルテンフリーとアレルギーの関係について詳しくご紹介いたします!

グルテンフリーはアレルギー反応や不調を改善するために取り入れられている食事療法

そもそもグルテンフリーって何…?と思っている方もきっといらっしゃいますよね。
グルテンとは、小麦の中に含まれ、グルテニンとグリアジンが絡み合って生成されるタンパク質のことを言います。
よくこねることで弾力と粘り気といった特徴が出てきます。それがパンやパスタ、うどんなどのモチモチとした食感を出しているんですね。

小麦製品は種類が豊富で、調理の手数が少なく食べられるものが多いため、今や食生活に欠かせないという人も多いと思います。そして何より美味しいですよね!

しかし近年、この小麦製品に含まれるグルテンがアレルギーを引き起こしたり、慢性的な不調を引き起こす原因になっていると言われています。

アレルギー反応や不調を改善するためにグルテンを含む食品を摂取しない食事療法を「グルテンフリー」と言い、最近アスリートや有名人の間でも取り入れる人が増えたことで注目されているんです!

グルテンとアレルギーの関係とは?

グルテンを消化しにくいという人が世の中には一定数いると言われています。
その中でも1番よく知られている代表的な病気が「セリアック病」
セリアック病は、グルテンを摂取すると小腸の粘膜が炎症を起こし、栄養の吸収が阻害されてしまう難病なんです。
一部では100人に1人が、この病気を患っているとも言われているそうです。
小麦製品や食品が世の中に溢れているのに100人に1人なんて驚きですよね…。
セリアック病と診断された人のほとんどがグルテンフリーの食生活を勧められます。

また、セリアック病と同じような症状が出るにも関わらず、小腸の損傷や栄養失調などの生理学的な変化は見られない「グルテン不耐症」という病気もあります。
グルテン不耐症は、診断が難しいため、気付かずに過ごしている人も多いそうです。

グルテン不耐症は、消化器系の症状以外にも、気分の落ち込みや疲労感、便の異常など様々な症状を引き起こし、慢性的な不調の原因になっていると考えられています。
あなたが今このような不調を抱えているとしたら、それはもしかするとグルテンの仕業かもしれません。

グルテンアレルギーと小麦アレルギーの違いは?

グルテンアレルギーと小麦アレルギーは同じように思われがちですが、実は違いがあるんです。

グルテンアレルギーは、先程のセリアック病やグルテン不耐性のようにグルテンという成分に反応するアレルギーのことを指します。

小麦アレルギーは、小麦に含まれるタンパク質すべてもしくは一部に反応するアレルギーのことを指します。
小麦の成分の約1割はタンパク質でできており、非水溶性のグリアジン、グルテニンと水溶性のアルブミン、グロブリンといったタンパク質で主に構成されています。

小麦アレルギーとひとまとめに言っても、非水溶性のタンパク質だけに反応する人もいれば、水溶性のタンパク質だけに反応する人、両方に反応する人など人それぞれなんです。

グルテンアレルギーの場合はグルテンフリーの食生活でOKなんですが、小麦アレルギーの場合は、避けるべきものがグルテンだけではないというのが大きな違いですね。
そのため小麦アレルギーの人はグルテンフリーの食生活をしていればと大丈夫、というわけではないんです。
知らなかった方も多いのではないでしょうか。

実は筆者も勉強する前までは小麦アレルギー=グルテンフリーの食生活をすればいいんだと思っていました。

お子さんや自分自身が小麦アレルギーやグルテンアレルギーであると判明した場合、医療機関や専門的なクリニックを受診して、どのような食生活を送ればよいか、正しく、そして深く知識を得ることが必要ですね。

アレルギーかどうかはっきりと診断されていなくても、小麦やグルテンを含む食品を食べた後に体の不調を感じやすいと思ったらアレルギーを疑ってみるとよいかもしれません。

健康は正しい知識を身につけることから

ジョギングしたりお酒を控えめにしたりと健康に気を配っているつもりでも、知らないことや実は間違って覚えていたということってたくさんありますよね!健康に関わる情報はちょっとした勘違いで自分や大切な人を危険にさらしてしまうこともあります。正しい知識を身につけることが大切です。原因不明の不調や、慢性的な不調を抱えている方はグルテンフリーの食生活について知って、取り入れてみてはいかがでしょうか?